2007年7月6日金曜日

四苦八苦


「四苦八苦」は、有名な言葉ですね。四苦は、生・老・病・死の四つ。それに、愛別離苦(あいべつりく)・怨憎会苦(おんぞうえく)・求不得苦(ぐふとっく)・五陰盛苦(ごおんじょうく)の四つの苦を足して、八苦と呼びます。生まれ、老い、病気になり、死んで行く。この前節の四苦の説明は不要でしょう。

愛別離苦は、愛するものと分かれなければならない苦。

怨憎会苦は、嫌な、人と会わないといけない苦。

求不得苦は、欲しいものが手に入らない苦。

五陰盛苦は、精神的・体力的に元気すぎて、起こる苦。

人は、平等にこの四苦八苦を経験します。誰も逃れることはできません。人生は、苦です。でも、この苦を乗り越える道を説くのが、仏教です。四苦八苦があることを、確認しつつ生きれば、愛する人と一緒にいる楽を有難いと思えるでしょ。嫌な人に会っても、これも仕方が無いんだと、思いましょう(なかなか、思えませんが)、欲しいものが全部手に入らないのは当たり前。欲に限りが無いからです。

では、「五陰盛苦」って何なんでしょう?五陰とは、色受想行識の五つを指します。人の精神的作用を構成している五つの要素と思って下さい。般若心経にもありますように、五陰は無です。なーんて、難しくなるので・・・。病気をしたとき、周りの人はあなたに優しくしてくれませんか?その時あなたは、有難いとか、うれしいとか思いませんでしたか?精神的に追い詰められてるとき、「つらいね。」と声をかけられ、目頭が熱くなったことって無いですか。元気溌剌のときは、感じない自分の周りの「お陰さま」。体も心も元気だから、「ほっといて!」「人の勝手でしょ!」とか思ってします私たち。この「五陰盛苦」は、なかなか意識しにくい苦です。私も、最近になって、こんな事言ってるのかと、うっすら分かりかけてるところです。

二千数百年前の教えなのに、現代でも十分通じますね。
お釈迦様、恐るべし!

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